マーガリンを朝、パンにたっぷり塗って食べると美味しいよね~。
今回はマーガリンの正体を暴いてやりましょう。
マーガリンは危険なのか?体に悪い?
マーガリンに似たショートニング、ファットスプレッド、も危険なのか?
マーガリンの代用は?
これらを詳しく見ていきましょう。
目次
マーガリンの正体
マーガリンは危険なものです。
あんなものをよく人間は食べるね・・。
マーガリンはアリやゴキブリも食べ物として認識せず寄り付かないそうです・・。。
またマーガリンの脂肪の分子を顕微鏡で見るとプラスチックに大変似ているという話もあります。
そのため食べるプラスチックなんて呼ばれていますが、もちろんプラスチックとマーガリンは別物です。
※本当は、plasticize oii(可塑化した油)をプラスチック化した油と誤訳したことから、「マーガリン=プラスチック」というデマが広がったとコメントしてくださった方が教えてくださいました。
マーガリンの製造方法
植物油に化学的な方法で水素を加えます。
ですので、加え方を加減することによって、固さを調整し、あのマーガリンの滑らかさを作っているんですね。
またこの方法は、酸化しにくく、なおかつ安く作れるというメリットもあります。
しかし、
この製造方法にマーガリンが危険と言われる理由が2つあります。
1 水素を加えることによって発生するトランス脂肪酸(追記:現在は水素を添加しないマーガリンの製造が可能)
2 原料となる植物油
順番に見ていきましょう。
マーガリンが体に悪い!危険な理由1 トランス脂肪酸
人工的に水素を加えた油はラットの寿命を極端に減らすという実験結果があります。
その原因として、植物油に水素を加えることによってトランス脂肪酸が発生してしまうからです。
具体的には、トランス脂肪酸をとる量が多いと、血液中の脂質の一種であるLDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)が増えて、一方、HDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)が減ることが報告されています。日常的にトランス脂肪酸を多くとりすぎている場合には、少ない場合と比較して心臓病のリスクが高まることが示されています。
引用(農林水産省 トランス脂肪酸が体に悪いって本当?
マーガリン対する各国の対応
アメリカでは2018年6月までに、
部分水素化油脂(PHOs)を禁止にすることが決まっています。
※水素化油脂(PHOs)とはマーガリンやショートニングに多く含まれるものです。
水素化油脂には人工的なトランス脂肪酸が多く含まれるが、トランス脂肪酸そのものが禁止されるわけではない。
参考サイト:アメリカのトランス脂肪酸をめぐる日本の報道は
ニューヨーク市内では、マーガリンやショートニング(水素を添加して製造)は使っちゃダメなんです。
スイス、オーストラリア、カナダ、シンガポールでも規制をしています。
また韓国、台湾、香港でもトランス脂肪酸含有量の表示を義務にしています。
詳しくは栄養成分及びトランス脂肪酸の 表示規制をめぐる国際的な動向 【平成22年9月 消費者庁食品表示課】
トランス脂肪酸の含有量の記載すらされてないなあ・・。
日本人の食生活では、トランス脂肪酸の摂取量が少ないから、影響は小さいので規制どころか表示しなくてもいいんですって。
国際機関が決めたトランス脂肪酸の目標摂取量
総エネルギー摂取量の1%未満
1人1日当たり約2g未満(日本人が1日に摂取するエネルギーを平均1900カロリーとして)
平成17~19年の調査から、日本人が食品からとっているトランス脂肪酸の1人1日あたりの量は0.92~0.96gであると推定しました。(2g未満)
これは、平均総エネルギー摂取量の0.44~0.47%だから大丈夫でしょうという結論になったのです。(1%未満)
参考:農林水産省
マーガリン、ファットスプレッド、ショートニング
もちろん、メーカーによってばらつきがあります。
ですが、トランス脂肪酸が最も多く含まれているメーカーのマーガリンだと、100g中16g含まれています。
これは、1日の目標摂取量(2g)を超えてしまっているよ。
※家庭用のマーガリンより業務用のマーガリンの方がトランス脂肪酸含有量が多い
ファットスプレッドはマーガリンに比べるとカロリーも油分も少ないため、買う方も多いのではないでしょうか。
JAS規定
ファットスプレッド・・油脂が80%未満
このファットスプレッドは最も多いメーカーでもトランス脂肪酸は100g中4gです。
ファットスプレッドはマーガリンよりも、油の量が少ない分、水分が多いです。
水分が増えると、油と水をなじませるために乳化剤が使用されます。
また香りや色もその分弱くなるため、香料や着色料などが使用されているのです。
ショートニングとは、マーガリンから水分と添加物を除いて純度の高い油脂にしたものです。
サックリとした食感になるため、お菓子によく使われます。
しかし、ショートニングはマーガリンよりもトランス脂肪酸の量がはるかに多いやばい奴です。
最もトランス脂肪酸が多いメーカーのショートニングだと、なんと100g中24gも含まれているのです。
1日の目標摂取量の9倍以上じゃないか!!
参照:農林水産省
しかし、食品会社の企業努力によってマーガリンやショートニングのトランス脂肪酸の量も徐々に減りつつあります。
あ!!
そういえばこの前、トランス脂肪酸フリーのマーガリンを見たよ!!!
あれなら安心だよね!?
追記:雪印、明治などの大手メーカーは、マーガリンやショートニングなど、部分水素添加油脂を使わない技術を開発。
マーガリンにおいて、水素添加によるトランス脂肪酸の心配はしなくてもよくなりました!
「部分水素添加油脂不使用」のパッケージが目印です。
マーガリンが体に悪い!危険な理由2 マーガリンの原料
2点目の危険な理由は、マーガリンの原料である植物油です。
原料には「植物油脂」などと表記されていると思います。
この植物油には主に、キャノーラ油、パーム油、大豆油、コーン油などが使用されています。
マーガリンの80%以上がこの油で構成されているんですね。
問題は、実際これらのどの油が使用されているのかわからないことです。
そしてそれぞれの油にもさまざまな危険性があるということです。
キャノーラ油の3つの危険性
2 製造方法(毒性の強い溶剤を使用)
3 トランス酸脂肪酸
害虫や、雑草が死滅する農薬をまいても元気に育つキャノーラ(なたね)が原料
●製造方法
なたねに有毒のヘキサンという化学溶剤を浸し、一気に高熱にして油を抽出する作り方
●トランス脂肪酸
油を高熱にすることで、ここでもトランス脂肪酸発生。
トランス脂肪酸が発生する条件は植物油に水素を加える時だけではありません。
トランス脂肪酸は植物油の原料を高温にすることでも発生するのです。
※ヘキサンは主に高温にすることで蒸発すると言われていますが・・やっぱり怖いですよね。
キャノーラ油は買わないで!その3つの危険性!なたね油との違いは?
パーム油の4つの危険性
アブラヤシから作られる油です。
2 製造方法(化学物質を大量に使用)
3 酸化防止剤のBHA、BHTがガンの原因に
4 自然破壊
私達のからだの中でも固まってしまうから要注意
●製造方法
アブラヤシの果実に、有毒のヘキサンという化学溶剤を浸し一気に高熱にして油を抽出する
●酸化防止剤のBHA、BHT
BHAは危険なため日本で1度禁止されたにもかかわらず、外交に負けて今は使用されている
●自然破壊
パーム油のための大規模な農園開発によって、オランウータンが絶滅の危機
パーム油について詳しく書いた記事があるのでこちらも目を通して下さいね。
パーム油とは?その4つの危険に迫る
大豆油の4つの危険性
先ほどのキャノーラ油と危険性は似ています!
2 遺伝子組み換え
3 製造方法(毒性の強い溶剤を使用)
4 トランス酸脂肪酸
リノール酸は適量なら身体にいいんだけど、とりすぎるとガンやアレルギーの原因になります。
ご飯やパンにも含まれているから、リノール酸を油で摂取したら過剰摂取ですね。
大豆油について詳しく書いた記事はこちらです!
大豆油とは?その5つの危険に迫る!
コーン油の3つの危険性
コーン油も大豆油と危険性はほとんど一緒です。
2 原料が遺伝子組み換えのトウモロコシ
3 製造方法
4 トランス脂肪酸
マーガリンの代わり
マーガリンの危険性は以下の2つでしたね。
●マーガリンに使われる油が危険
なるべく人間も摂取しない方がいいんじゃないのかな?
お菓子を作る時にマーガリンを使用する方も多いと思います。
マーガリンの代用品として1番に思い浮かぶにはバターでしょうか。
代用1 バター
バターは油を固めたものではなく、牛の乳が原料です。
ちなみにこのバターにもトランス脂肪酸は含まれています。
しかしバターに含まれるトランス脂肪酸は人工的に発生したものではなく、天然のトランス脂肪酸なのです。
牛などの反すう胃をもつ動物は、胃に棲んでいる微生物が脂肪酸に水素をくっつけて天然のトランス脂肪酸を発生させるんです。
ですので、この牛の乳から作られたバターにもトランス脂肪酸が含まれているんですね。
天然のトランス脂肪酸は安全なのか危険なのかは、はっきりしていません。
しかしその一方で、天然のトランス脂肪酸は身体にいいという実験結果もあります。
ですので天然トランス脂肪酸は共役リノール酸という名前で、サプリメントにもなっているのです。
天然トランス脂肪酸の4つの効果
2 脂肪を溜めこまない
3 筋肉に栄養を届ける
4 抗酸化作用
天然のトランス脂肪酸は身体にいいという実験結果もある一方で、人工のトランス脂肪酸と同様、身体に悪いという結果もあります。
実際にバターは様々な実験から「有害でも有用でもない食べ物」と位置づけられています。
ちなみに、この天然のトランス脂肪酸のバターの含有量は、最大でも100g中2gです。
参照:農林水産省
もし、マーガリンの代わりにバターにしてみようかなって方は、牧草を食べて育った牛の乳から作るグラスフェッドバターをおすすめします。
おススメ!フォンテラ社グラスフェッドバター
普通のバターではなく、グラフェッドバターをおすすめする4つの理由
●牛の体に合った餌、牧草を与えている
●遺伝子組み換えされた餌を食べていない
●飼育環境が放牧でストレス少なく、衛生的
●遺伝子組み換え牛成長ホルモンを打たない
代用2 ココナッツオイル
もう1つ、マーガリンの代わりとしておすすめするのがココナッツオイルです。
ココナッツオイルは脂肪になりにくく、エネルギーになりやすいからダイエットにもいいとされています。
また、認知症にもいいのではないかと考えられています。
便秘に悩んでいる方にもおすすめですよ~。
ココナッツオイルダイエット 間違ったやり方には8つの危険性 正しくスリム
認知症になりたくない!!ならばココナッツオイルの無限の可能性に賭けてみないか?
ただ、選び方を間違えるとむしろ身体に悪いので気を付けて下さいね。
ココナッツオイルの選ぶ際のポイント5つ
1 オーガニック認証マークがついているものを
2 エキストラバージンココナッツオイルを選ぶ
3 裏面に「低温圧搾(エクスペラー)」「発酵」「フィルターろ過」と表示されているのが好ましい(製造過程で熱を加えていないということ)
4 中鎖脂肪酸とラウリン酸が多く含まれているもの
5 ガラスの瓶に入っている(遮光瓶だと尚よい)
ココナッツオイルの正しい選び方5つ あなたは効果のないものを選んでませんか?
数あるココナッツオイルの中から1つだけおすすめを紹介するなら、ココウェルがおすすめです。
代用3 エキストラバージンオリーブオイル
朝、食パンに塗るのに、エキストラバージンオリーブオイルもおすすめです。
エキストラバージンオイルの健康効果
●とり過ぎると悪になるリノール酸が他の油より少ない
●酸化ストレスに打ち勝つポリフェノールとビタミンEが含まれる
●貧血予防にもなるクロロフィルが含まれる
偽物はむしろ体に悪い可能性が高いからね!
偽物・本物の見分け方はこちらの記事を参考にしてください。
【詐欺に負けるな】エキストラバージンオイル 本物の見分け方。12のチェックポイント
まとめ
マーガリンの危険性は2つ
世界各国で部分水素化油脂が禁止されているが、日本では禁止・規制はされていない。
部分水素化油脂には人工的なトランス脂肪酸が多く含まれている
ファットスプレッドは、トランス脂肪酸の含有量がマーガリンより少ないが食品添加物が多い。
ショートニングはトランス脂肪酸の含有量がマーガリンより多い。
(追記:現在は部分水素添加油脂によるトランス脂肪酸の心配は少ない)
遺伝子組み換え作物の使用や化学溶剤、酸化防止剤を使用した油がマーガリンの原料となっている可能性あり。
●バター
●ココナッツオイル
●オリーブオイル
マーガリンの原料となる油がもっと高品質のものがあれば、マーガリンも選択肢にいれてみよう・・!
※トランス脂肪酸だけではなく、飽和脂肪酸などを含めた脂質のとりすぎ、食塩のとりすぎにも十分に注意してください。(農林水産省より)
参考文献:危険な油が病気を起こしてる(著:ジョンフィネガン)
参考サイト:「マーガリン=健康的な植物油」はウソだった【原水爆禁止調布市民会議・有機野菜店主】