こんにちは。でっぱ虫です。
参考:環境省
殺処分ゼロに向けて自分ができることとはなんだろうって考えた結果・・・・
それまで、家族に迎える子を探すべく、ペットのおうちを毎日覗く生活をしていました。
特に保健所収容の犬を中心に見ていたのですが、毎日のように新しい子が掲載されます。
そしてほとんどが命の期限をつけられての掲載です。
(ペットのおうちより)
ガス室です。
目次
保健所の殺処分の仕方
犬はケージ、または専用の処分機に直接押し込まれ(猫は金網や袋にまとめて入れられ)施設内にあるガス室にて処分されます。
このガス室、最後だけでもいい夢が見れますようにと職員さんからはドリームボックスと呼ばれています。
しかし、その殺処分の方法は全くドリームボックスといった名前とはかけ離れた方法です。
まず犬、猫をガス室へと追い込んでいきます。
中には職員さんの手によってガス室へと追い込まれるそうですが、最近では自動化されベルトコンベアのようなものにのせられガス室へと強制的に連れていかれます。
その異様な雰囲気に気づくのか、犬たちは抵抗します。
その際につけられた無数の爪痕がハッキリと残されているそうです。
そしてガス室に入れられるまでは抵抗したり、ひどく鳴いたりするのですが、ガス室に完全に収容され、出口が塞がれると不思議なくらい鳴かなくなるそうです。
自らの死を察するのか、恐怖のあまり大人しくなるのです。
そこにいる多くが、飼い主の勝手な事情で捨てられた飼い犬達です。
「思ってた犬と違ったから」
「老犬になり世話が大変だから」
「引っ越しするから」
「どっか行っちゃったけど探すのが面倒だから」
捕獲された野犬も毎年大量にこのガス室へと連れてかれますが、元はと言えば、人間が捨てた犬が繁殖した子供たちです。
そして炭酸ガスが注入され、部屋中を徐々にガスで満たしていきます。
数分たつと、ピクピクと痙攣を起こし息絶えていきます。
体力のある子や、呼吸数の少ない子犬などは1、2分で死ねず、5分、10分とガス室でもだき苦しむのです。
恐怖と絶望を味わいながら、ゆっくりと最も苦しい方法で殺されるのです。
そして約十分間のガス噴射の後、コンベアーによって自動的に焼却炉に死体が落とされていくのです。
中には、子犬・子猫などまだ息をしている子もそのまま焼却炉に落とされ、生きたまま焼かれます。
これがドリームボックスなのです。
保健所の取り組み
このような残酷な殺処分の方法に疑問を持つ職員さんやボランティアさんの頑張りのおかげで年間の殺処分の数は減っています。
保健所によっては、神奈川県や熊本のように殺処分0を目標に頑張り、実際に達成した県もあります。
その実際の取り組みとして、「嫌われる行政になろう」というもの。
飼い主持ち込みの際には、飼い主を泣かせるくらい「何をしているんだ」と粘り強く説得するそうです。
時には飼い主さんと言い合いになることもあるそうですが、安易に引き取らないことを徹底して頑張ってくれています。
また実際に殺処分の場に飼い主を立ち会わせることも。
更にあえてガス室で死んでいく様子の動画をネットで公開し、決して安楽死などではないこと、人間の勝手な都合でどのように死んでいくのか、私達に知ってもらおうとしています。
また、里親をボランティアさんと協力して探しています。
里親に引き取られやすいよう散歩の練習をさせてくれたり、野犬の場合は人に慣らすなどの努力を行ってくれているのです。
このような頑張りが実を結んで実際殺処分数は減ってるんだね。
参考:内閣府特定 NPO法人
それでも今もなお、年間約5万5998匹の犬猫が殺処分されています。
何故なら、残念なことに全部が全部そのような取り組みをしているわけではないからです。
そのセンターの所長の考えによっても大きく変わっているのが現状です。
長崎や山口など、少ない収容期間で十分な里親探しの期間も設けられず、次から次へと殺処分されていく場合もあります。
中には野犬を捕まえたら職員に500円もらえるという決まりの元、職員自らが野犬にひどい怪我を負わせて捕獲する場合もあったそうです。
人間のことを好きになってくれ、私達のパートナーになりうる存在なのに・・
それなのに毎年約5万匹が人間に裏切られ、もしくはぬくもりを知らずにガス室で苦しみ死んでいくのです。
1匹の命
こんなにたくさん殺処分されるなら、1匹だけ助けても意味がないのではないか、どうせ次から次へと保健所収容されるだけだし、1匹助けたところで仕方ない・・
でっぱ虫もそうやって殺処分される命があると知っていながらも、どこかで見て見ぬふりをしていました。
本当にそうでしょうか?
1匹助けたところでなんの意味もないのでしょうか。
無駄なのでしょうか?
ヒトデを投げる少年
投げているものはヒトデだった。
見れば、海岸には無数のヒトデが。
「どうしてヒトデを投げるの?」
一人の男が聞いた。
「潮が引いたら、このヒトデは死んでしまうから」
「これだけのヒトデがいるのに、そんなことをしても無駄だよ」
すると少年はいった。
「このヒトデにとっては意味がある」と。
この少年は、無駄だと思わず、一生懸命ヒトデを投げる。
私達にも同じことが言えるのではないでしょうか。
確かに、全ての殺処分される犬猫を助けるのは難しいでしょう。
ですが、間違いなくあなたが里親になった犬や猫は助かるのです。
1つの命を救えるのです。
これは決して無駄なことではないと思います。
里親になることで助かる命
犬や猫の里親を探して、搬送してくれるボランティアさんがいます。
また、決められた保護枠の中で、殺処分になる予定の子を自宅に引き取って何匹も世話をしながら、引き続き里親を募集しているボランティアさんの方々がいらっしゃいます。
そして保護枠がいっぱいになると、これ以上引き取れなくなります。
保健所で殺処分されると分かってても、保護枠以上に引き出すことが出来ない決まりなのです。
ですので、保健所からではなくてもそのようなボランティアさんから1匹、里親になることで保護枠が1つ空くのです。
するとそこに新しい殺処分予定の子が入ることが出来るので・・・
どの子を選ぶか
でっぱ虫達は保健所収容の子を中心に見ていました。
次から次へと収容期限が過ぎてガス室に送られるであろう犬を毎日見ていました。
もちろん、里親が決まっていく子もたくさんいて、里親決定の文字が大変嬉しかったです。
しかし、やはり見た目のかわいい子や子犬から決まっていきます。
いかにも野犬な子や老犬は中々決まらない・・この中から1匹選ぶということは他の子を見捨てることのような気がして中々1匹に選ぶことが出来ませんでした。
どこか罪悪感を感じてしまっていたのかもしれません。
それなのに・・
と聞いてくる子はいかにも雑種。
そのことで喧嘩もしたりしましたが、旦那も殺処分の現状を知って覚悟を決めてくれました。
家族全員の同意を得ること、これはとても大事なことです。
ボランティアさんにも必ず「家族全員が賛成していますか」と聞かれます。
でっぱ虫は最初、殺処分される確率の高い野犬を飼おうと思っていました。
保健所の冷たいコンクリートの上で恐怖心いっぱいのその目には訴えるものがあったからです。
中には人間が近づくと一生懸命目を逸らしたり、隅っこに逃げたり、震えたり。
保健所に収容された時点で、その異様な雰囲気になんとなく自分の運命がわかっている子もいるそうです。
ですが野犬を飼うことは生半可な気持ちでは難しいとのことです。
ネットで色々体験談を読んだのですが、人間を警戒して半年間、ケージから出なかったり、隙あらば脱走しようとしたり。。
ただ、飼い主さんはじっと根気強く向こうが心を開いてくれるのを待つこと。
そして、1度心を開いてくれれば普通の犬よりもすごく甘えん坊になり、賢いパートナーになるそうです。
ですが、やはり長い時間をかけて向き合う覚悟が普通の犬よりも必要なのです。
でっぱ虫自身も、家族もその覚悟をすることが、不甲斐なくもできませんでした。
里親になること自体、初心者だったのでゆくゆくは野犬の子も家族に迎えれたらいいなという思いのもと今回は、人慣れした子を選ぶことにしました。
その矢先、甘えん坊の子の掲載期間が今日までということでいてもたってもいられなくなり、問い合わせをし、里親決定となりました。
自分の出来る範囲で、1匹の命を救うことになりました。
そしてでっぱ虫達の家族になった「たらお」です。
僕の奇跡の1枚です。
ボーダーコリーに見えなくもないだろ?
殺処分ゼロに向けて私達が出来ること5つ
殺処分ゼロに向けて私達ができることはなんでしょうか。
1 ペットショップで命を買わない
犬や猫を飼いたくなったらペットショップに行く前に里親という選択肢もあることを知ってください。
ペットショップで買うことは、ペットショップの裏側にいる、命をただの利益を生み出す道具としか考えていない悪徳業者に加担することになるかもしれません。
詳しくは以下の記事を参考にして下さい。
ペットショップの裏側を知って里親という選択を
2 ボランティアに参加
時間的に余裕があるのなら、保護団体のボランティアに所属することも出来ます。
ボランティアの仕事としては・・
●里親探しのお手伝い
●里親が決まった子の搬送のお手伝い
●里親宅の環境チェック
●里親が決まるまでの一時預かり
など多岐に渡ります。
ペットのおうちを見ると様々な団体から里親募集をしているので、気になった団体さんを調べて信頼できそうなところに連絡してみるのも手です。
3 寄付
ボランティアをする時間はなくとも、物資や募金を継続的に行うことで助かる命もあります。
ふるさと納税にも殺処分ゼロに向けて活動するための寄付があります。
名古屋市は『ふるさと納税』を、収容されている犬や猫を対象に医療費や食費などに使用していますし、全国各地で動物愛護の項目を掲げる自治体が増えています。
また、各団体に直接寄付する際には、その団体の収支報告を確認し、自分の支援が確実に殺処分ゼロの活動に役立てられているかどうか確認することが大切です。
動物愛護センターの中には、協力している保護団体の名前を公表している場合も多いので、それを参考にするのもいいでしょう。
また、寄付金がちゃんと使われるか心配な場合はドッグフードなどの物資を寄付してもいいと思います。
4 メディアで拡散
殺処分される子の情報をFacebookで紹介している団体さんもいます。
その情報をシェアすることでより多くの方の目にとまりやすくなります。
また殺処分がどのように行われ、毎年どれだけの命が奪われているのか一人、一人が知ることが大切です。
保健所の方がガス室で殺処分される現場の動画をあえて公開しているのは1人でも多くの人に知って欲しいからです。
このような事実を紹介し、ペットのおうちのリンクをホームページに張り付けたり、SNSで紹介するなど自分の出来る範囲でいいので、里親という選択肢をとる人が1人でも多く増えるために出来ることをしていくことも重要なことです。
5 ペットを飼う覚悟
1番大切なことは、保健所に収容される犬猫の数を減らすことです。
そのためには、安易な気持ちでペットを飼わないことが大切です。
本当に自分がその犬の犬生を最後まで責任もって幸せにするという覚悟があるのか、犬を飼う金銭的余裕があるのか、飼い主の事情で捨てることなどないか、飼う前に必ず自問自答をしてください。
飼い主による保健所持ち込みなど、絶対あってはならないことです。
また、子犬が産まれても自分で飼えないなら飼い犬に避妊、去勢は必要不可欠です。
動物を飼う際には、必ず家族全員の賛同を得て家族の一員に迎える覚悟を持たなければいけません。
最後に
1人1人の勇気ある行動や、ちょっとした行動、意識によって殺処分ゼロは不可能な数字ではないはずです。
自分のできる範囲で自分のやれることを探す。
その力が微々たるものでも、決して無駄なことではありません。