こんにちは。でっぱ虫です。
名前的には美味しそうだけど・・・
「カラメル色素」。
なんだか美味しそうな名前ですが、食品添加物の一種です。
安全性はあるのでしょうか?それとも危険な子なのでしょうか?
ってことで・・調査してみました。
目次
カラメル色素とは
カラメル色の着色料です。
カラメル色素は、食品を美味しそうに見せる効果があります。
また、香りや苦味、コク味をもたらす役割もあるそうです。
そしてなんと、着色料の80%以上を占めるひっぱりだこの人気者です。
安全性の高いものだと嬉しいんだけど・・。
実は、カラメル色素といっても4つの種類があります。
カラメル色素 4種類
ちょっと今から漢字いっぱい書くので、ざっと流し見してください笑
デンプンや糖蜜(砂糖精製時の廃糖蜜)、または炭水化物を熱処理して得られたもの
または、酸もしくはアルカリを加えて熱処理したもの
デンプンや糖蜜(砂糖精製時の廃糖蜜)、または炭水化物に亜流酸化合物を加えたもの
または酸もしくはアルカリをさらに加えて熱処理して得られたもの
デンプンや糖蜜(砂糖精製時の廃糖蜜)、または炭水化物にアンモニウム化合物を加えたもの
または酸もしくはアルカリをさらに加えて熱処理して得られたもの
デンプンや糖蜜(砂糖精製時の廃糖蜜)、または炭水化物に亜流酸化合物およびアンモニウム化合物を加えたもの
または酸もしくはアルカリをさらに加えて熱処理して得られたもの
カラメル色素の安全性
あるカラメルを製造する会社のHPには・・・
日本では、1982年、厚生省がカラメル(カラメルⅢ)のマウス、ラットを用いた2年間の慢性毒性試験を実施し、「がん原性は認められない」と報告しました。
国際機関でも、JECFA(FAO/WHO)では、1985年にカラメルⅠ、カラメルⅢ、及びカラメルⅣについて、2000年(平成12年)にはカラメルⅡについて、安全性の評価が行なわれ、その結果、カラメルの安全性が確認されました。
安心するのは・・・ちょっと待ってください。
カラメルⅢ、カラメルⅣには、4‐メチルイミダゾールという不純物が含まれ・・・
この不純物が、2011年に、米国で発がん性物質にリストアップされたのです。
カラメルⅢとⅣが危険な理由
カラメルⅢとⅣが共通していることは、原料にどちらもアンモニウム化合物が含まれています。
カラメルⅢとⅣの原料のアンモニウム化合物が熱を加えることによって発がん性の4‐メチルイミダゾールに変化してしまうのです。
この4‐メチルイミダゾールは人間に対する発がん性の報告はないものの、マウスを使った実験で肺や肝臓などで発がん性があるとはっきりと認めらています。
国際がん研究機関(IARC)も、4‐メチルイミダゾールを「人間にとって発がんの恐れがある物質」に指定しています。
ですので、2011年、アメリカの消費者団体がFDA(アメリカ食品医薬局)に対してこのカラメルⅢ、Ⅳの使用禁止を求める請願書を出しました。
日本人もコカ・コーラ大好きだけど・・・・
これを受けて、環境汚染に厳しい姿勢をとっている、カリフォルニア州を中心に、全米で発がん物質の低減対策に取り組んでいます。
しかし、コーラ1缶(355ml)にはその3倍を超える4‐メチルイミダゾールが含まれていました。そこでアメリカのコカ・コーラ社とアメリカのペプシ社は製法を変え、この4‐メチルイミダゾールを減らしたコーラを新しく販売しています。
引用文献:自分でできる食品〇×判定(著:渡辺雄二)
しかし
日本では
そのまんま野放しです。
それもそのはず。
日本では、この情報は一部のインターネットニュースで流れただけで、テレビや新聞などのメディアでは報じなかったのです。
つまり・・・
日本で売られているコーラには、以前と変わらず、4-メチルイミダゾールが含まれ、その量はカリフォルニア州の基準を超えているということです。
※米国の消費者団体が2012年に世界9か国のコーラ類の4-メチルイミダゾール含有量(355mlあたり)を調べたところ、ブラジルがもっとも多くて267μg、日本で販売されていたコーラは72μgだったという話があります。
ただ、EUの決めた基準値(カラメルⅢ・・200mg/㎏ カラメルⅣ・・250mg/㎏)が守られていれば、これらのカラメル色素で着色された飲料や食品の摂取による健康影響はないと欧州食品安全機関は言っています。
コーラ以外の食品にもカラメル色素は、色々な食品に含まれるし、そもそもそんなものを添加物して使う必要性あるのかな・・。
カラメル色素の表示の仕方
カラメル色素は4種類ありました。
ⅠとⅡは危険性が高くないのですが、加工食品に表示の際には「カラメル色素」と表示されるだけです。
ちなみに現在日本で加工食品等に使用されているカラメル色素は、危険なⅢ・Ⅳがほとんどです。
カラメル色素が使われているかも?加工品
カラメルⅢは、パンなどのベーカリー製品、ソース類、スープ類、酢やビールなどに使われます。
カラメルⅣは清涼飲料やペットフード、スープ等に使用されていて、世界中で生産されるカラメル色素の約70%を占めています。
●コーラ
●乳飲料
●缶コーヒー
●菓子類
●アイスクリーム
●醤油
●ソース
●焼き肉・すき焼きのたれ
●カレールウ・シチュールウ
●麻婆豆腐などの料理の素
●スパゲティソース
●漬物
●ウイスキー
●インスタントラーメン
●うなぎの蒲焼
●コーンフレーク
●佃煮など
また、上白糖を、カラメル色素で染めて「三温糖」と売り出しているメーカーもあるので注意です!
この場合、水にかけると茶色い液が出て、透明なザラメになるよ!!
ちなみに・・
コーヒー豆を焙煎したり肉を焼いたりするときにも、4-メチルイミダゾールが生成される可能性があります。
また、アンモニア処理した飼料を与えられた牛や羊の血やミルクからも、4-メチルイミダゾールが検出されています。
ですので残念ながら、カラメル色素を意識的に避けたとしても、4-メチルイミダゾールを完全に口にしないのはちょっと難しいそうです・・。
最後に
カラメル色素、意識して裏面を見ると本当に色々な身近な加工食品に使われていて驚くと思います。
しかし、発がん性がある(カラメルⅢ・Ⅳ)と動物実験で認められているため、決して積極的に摂取したいものではありませんでしたね。
実際、アメリカなどでは消費者自身が危機感を持って行動を起こし、カラメル色素低減に向かっています。
ですが、意識的にカラメル色素を摂取しないよう努力しても、普段の食事の中で4-メチルイミダゾールを完全に避けるのは難しいようです。
参考・一部引用サイト:ビジネスジャーナル
ロバストヘルス
FOOCOM
参考文献:自分でできる食品〇×判定(著:渡辺雄二)